帝王カニエ・ウエストの近頃の奇妙な音楽性・箸休め小話

ビースティーボーイズを尊敬する理由はその音楽性の高さとは少し別のところにあると前回書いた。 予告通りあるバンドの話をする前にまた別の横道に逸れてみよう。 ヒップホップ界の帝王カニエ・ウエストだ。

ゲームが覆う未来、Google Stadia とクライストチャーチ銃乱射事件

クライストチャーチで銃乱射事件が起きたとき、僕はその日はじめたMTGアリーナの情熱も冷めやらぬまま労働前の睡眠をとろうと苦労していた。 もちろん、50人近い信仰者の命を奪った残忍なテロが起きたことも、24時間後、青緑のマーフォーク・デッキを手にした恋人に完膚なきまで繰り返し敗北を喫することも予想だにしていなかった。 襲撃を知ったのはその3時間後、彼女がひとり泣いていたからだ。

ビースティー・ボーイズを僕が尊敬する理由・箸休め小話

小ネタな記事もたまには箸休め的に書いていこう。 おととい、アニメ映画『スパイダーバース』の批評記事でヴィンス・ステイプルスに触れたのは承知の通りだが、彼のインタビューを漁るなかでもうひとり別のミュージシャンがおもしろい受け答えをしているのを見つけた。 ビースティー・ボーイズのアドロックだ。

ネットフリックス時代の芸術映画、『スパイダーバース』批評的感想

アメコミ映画の多様性が見直されるようになって久しい。 2017年のガル・ガドット主演の『ワンダーウーマン』は、スーパーヒロインというだけでなくアメコミ映画初の女性監督パティ・ジェンキンスが制作したことで先駆的であったし、2018年公開の『ブラックパンサー』も黒人監督ライアン・クーグラーが彼らの文化を強くフィーチャーした制作で『タイタニック』『アバター』に次ぐ興行的大成功をおさめた。

オタクの内面、オタク文化の終わりにぼっちの俺が本気出して考えてみた

オタク――。 非伝統的な大衆文化を愛好し、特定の分野に属する専門知識と繊細な趣味を非職業的にもつものたちが2000年代後半から増えはじめ、ニコニコ動画とコミックマーケットが大きな機能を果たし、アニメを中心とするメディアミックスと2次創作の生態系が活性化したことを前回観た。 今回はその内面を掘り下げて定義をより精密にしてみよう。 そのためにはまず、有名な、あまりに有名なあるゲーマーのスクリーンショットからはじめる。 ――押井守だ。