ゲシャリーコーヒーの秘密兵器 FURUMAI
前回記事
Geshary Coffee の巧みな賭け、世界最初のゲイシャ種コーヒー専門店の分析
消費税 10%および軽減税率の導入により飲食店でのイートイン需要が冷え込むなか、国民総所得(GNI)は上昇しているにも関わらず、労働者の手取りにはほぼ反映されていないのが実態だろう。
率直に言おう。
私が GESHARY COFFEE に注目した理由に “ゲイシャ種コーヒー専門店” であることは関係がない。むしろ、この店の持つ最大のアドバンテージと勝算はコーヒーマシンにある。
FURUMAI と名付けられたそれは同社のグループ企業となる株式会社 TREEFIELD により企画・開発されたものであり、“世界初” の「全自動スペシャルティコーヒーマシン」とされる。
まず、注目すべきはその構造の複雑さである。GESHARY COFFEE の木原社⾧が元・大都技研の人物であるとは前回記事で触れたが、このコーヒーマシンにはかつてパチンコ・パチスロマシンの製造で培われたノウハウがグループ企業において応用されているのではないか……などと、下衆の勘繰りもしてしまうほどには高度な作りをしている。
本記事はそんな FURUMAI の機能について解説しつつ、その「バリスタ殺し」とも呼ばれる性能が果たして本当に職人芸を駆逐し得るのかについて、筆者なりの所感を述べるものである。