オタク――。
非伝統的な大衆文化を愛好し、特定の分野に属する専門知識と繊細な趣味を非職業的にもつものたちが2000年代後半から増えはじめ、ニコニコ動画とコミックマーケットが大きな機能を果たし、アニメを中心とするメディアミックスと2次創作の生態系が活性化したことを前回観た。
今回はその内面を掘り下げて定義をより精密にしてみよう。
そのためにはまず、有名な、あまりに有名なあるゲーマーのスクリーンショットからはじめる。
――押井守だ。
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3.マイノリティ意識――交換不可能な趣味の繊細さと探索本能の旺盛さによる
稀代の映画監督押井守の説明は不要だが、ゲームに親しんでいないひとにはこのデジタルゲームの説明が要るだろう。
とはいえ、この構図の良さ、ではなく絵面の異様さがその前におわかりいただけただろうか?
ではもういちど……。