※本文内の用語は原則として D&D 公式のものに従っていますが、不明なもの、公式の訳語がないもの、Larian 独自のものは羊谷知嘉の翻訳になります。日本語版 BG3 を確認次第修正予定(11/6)
モンク
ヒットダイス d8
Lv.1 連打 武術 鎧わぬ守り 気
Lv.2 護身 運足法 疾風足
Lv.3 矢止め 門派(サブクラス選択
Lv.4 浮身 特技・能力値修正
Lv.5 追加攻撃 朦朧拳
Lv.6 運足法強化 気打撃
Lv.7 身かわし 不動心
Lv.8 特技・能力値向上
Lv.9 上級運足法
Lv.10 無病身 運足法強化
Lv.11
Lv.12 特技・能力値向上
モンクの強みはなんといっても気 Ki です。
気とはクラスレベルに応じて最大数が増える固有のリソースで、モンクはこれを消費してユニークでかつ強力なアクションを使用します。クラス共通のものでは、
- 連打 Flurry of Blows:ボーナスアクションとして気を消費して 2 回殴打する
- 護身 Patient Defence:ボーナスアクションとして気を消費してあなたへの攻撃に不利を与え、あなたは【敏捷力】セーヴィングスローに有利を得る
- 疾風足 Step of the Wind(回避):ボーナスアクションとして気を消費して離脱アクションをとる、そのターンのあいだジャンプはボーナスアクションを必要としない
- 疾風足 Step of the Wind(ダッシュ):ボーナスアクションとして気を消費して 1ターンのあいだ移動速度を 2 倍にする、そのターンのあいだジャンプはボーナスアクションを必要としない
- 矢止め Deflect Missiles:リアクションとして遠隔武器のダメージを 1-10 +【敏捷力】修正値 + モンクレベルを減らす、もしダメージを 0 以下に抑えられたらその投擲物を攻撃者に投げ返す(武器ダメージ以外の追加効果は拒絶できない
- 朦朧撃 Stunning Strike:通常のアクションとして気を消費して相手を朦朧状態にする
などがあり、とくに高火力の連打と、セーヴィングスローを要求するものの 1 ターン行動不能にする朦朧拳がとても強力です。
もっとも、移動速度と攻撃回数の多さからダメージディーラーとしては申し分ない殲滅力を誇りますが、範囲攻撃ができないこと、耐久力を伸ばしにくいこと、そして、ビルドが難しいことから上級者向けといえます。
モンクのビルドがなぜ難しいかというと、その理由のひとつは装備の習熟の少なさです。
つまり、クラス固有の武器習熟は素手か単純武器かショートソードにかぎられ、鎧の習熟は軽装すらありません。そのため、汎用性の高い強力な武器や装備を雑にもたせて押し切ることができず、モンクの専用装備や追加ダメージ系の指輪を入手して火力を伸ばすことが求められます。
レベル 2 で修得する武術 Martial Arts から、モンクは素手かモンク武器で戦うことをサポートされていると割り切りましょう。
- 俊敏な攻撃 Dextrous Attack:モンク武器と素手打撃での攻撃は、もし【筋力】よりも【敏捷力】の方が高いならそちらでスケールする
- 巧みな一撃 Deft Strikes:モンク武器と素手打撃での攻撃は 1-4 [殴打] ダメージ を与える、レベル 3 で 1-6、レベル 9 で 1-8 に成長する
- おまけの素手打撃 Bonus Unarmed Strike:モンク武器か素手打撃で攻撃したあと、あなたはボーナスアクションとして素手打撃をしてもよい
もうひとつの理由はビルドの難しさです。
モンクは【筋力】ベースと【敏捷力】ベースのビルドが考えられます。もちろん、後者が AC に直結するため場持ちがいいのはたしかですが、一方で特技の「酒場流喧嘩殺法 Tavern Blawrer」の効果(あなたが素手攻撃、代用攻撃、投擲攻撃をしたとき、ダメージとアタックロールの両方における【筋力】修正値を 2 倍にする)と相性がよく、高火力&高頻度の素手打撃にはロマンがあります。
また、モンクは前衛職なため【耐久力】が必須なことにくわえ、【判断力】修正値は朦朧拳などの DC(セーヴ難易度)と鎧わぬ守りの効果で AC にも加算されます。
つまり、モンクには【筋力】【敏捷力】【耐久力】【判断力】の 4 つの能力値が関わるため最初のステ振りからしてとても難しいのです。
一応の解決策として【敏捷力】ベースではじめながら能力値上昇系の消費アイテムとレア装備で【筋力】にバフをかけるのが無難な育て方でしょう。もちろん、ポーションの購入や作成、レア装備の入手など丹念なプレイングがもとめられます。
そのうえでお勧めの能力値は、敏捷力>耐久力=判断力で、それ以外は要りません。
ちなみに、サブクラスの四大門は術者寄りに、開手門は素手特化に、暗影門はローグ寄りにできるのでパーティー構成のバランスにあわせて好きなものを選んでこの上級者向けクラスに挑戦してみてください。
四大門 Way of the Four Elements
気を消費することで元素を操る魔法的な力を発動する、それらの呪文の使用後はボーナスアクションとして素手打撃することが可能になる
リストから 3 つを選択し、以降はレベル 6、9、11でひとつずつ修得する
非戦闘時のアクションとして気の半分を回復する(切り捨て
いくつかの攻撃的な元素呪文は追加のダイスダメージを与える
さらに北風金縛り Clench of the North Wind は追加のクリーチャーを捕縛し、業火抱擁 Embrace of the Inferno は追加の光線を発する
開手門 Way of the Open Hand
連打のヒット時に以下からひとつの効果を適用する
・伏せ状態にする
・リアクションをとれなくする
・5m 押しやる
通常のアクションとして 3 × クラスレベルのヒットポイントと半分の気を回復し、3 ターンのあいだ一時的な完成状態にはいる(毎ターン 1 気ポイントを回復し、追加のボーナスアクションを得る
以下の 3 つのパッシブを得て、いつでも切り替え可能になる(複数を同時にセットすることはできない
・素手打撃が追加の 4-7 [死霊] ダメージを与える
・素手打撃が追加の 4-7 [精神] ダメージを与える
・素手打撃が追加の 4-7 [光輝] ダメージを与える
以下のアクションを修得する
・殴打 Punch 通常のアクションとして素手打撃し、相手の気を自分のものと共鳴させて爆発できるようにする
・殴打 Punch ボーナスアクションとして素手打撃し(以下同上
・爆発 Blast 気を消費することで共鳴中の気を爆発させて 5m 範囲内のすべてのクリーチャーに 3-18 [力場] ダメージを与える、この爆発はほかの共鳴中の気も誘爆させる、【敏捷力】セーヴィングスローに成功するとダメージは半減
大休憩の終了時にサンクチュアリの効果を得る(あなたがほかのクリーチャーを攻撃するか傷付けるかするまで敵の攻撃や呪文の対象にならない、ただし範囲呪文のダメージは受ける
暗影門 Way of Shadow
隠密:ボーナスアクションとして〈隠密〉判定に成功すると敵から身を隠せる
また、初級呪文マイナー・イリュージョンを修得し、通常のアクションとして気を 2 ポイント消費することで以下の呪文を疑似的に使える
サイレンス Silence
ダークネス Darkness
ダークヴィジョン Darkvision
サイレンス Silence
パス・ウィズアウト・トレイス Pass Without Trace
通常のアクションとして影を身に纏い、不明瞭状態なら 10 ターンのあいだ不可視状態になる
ボーナスアクションとして 18m 範囲内の影から影へとテレポートし、その後 1 ターンのあいだ次の近接攻撃ロールに有利を得る
通常のアクションと 3 気ポイントを消費し、不可視か隠密状態から 9m 範囲内の敵のもとへテレポートして武器ダメージ + 3-24 [精神] ダメージを与える
リスト:元素の技法
氷剣 Blade of Rime
山冷気 Chill of Mountain
蛇焔 Fangs of Snake
雷震霹靂拳 Fist of Four Thunders
金剛気砲拳 Fist of Unbroken Air
疾風来 Rush of Gale Spirits
治水治氷 Shaping of the Ice
平衡元素球 Sphere of Elemental Balance
焼尽掌 Sweeping Cinder Strike
雷撃掌 Touch of the Storm
水鞭 Water Whip
北風金縛り Clench of the North Wind
業火抱擁 Embrace of the Inferno
大鐘音 Gong of the Summit
不死鳥の猛火 Flames of the Phoenix
霧の構え Mist Stance
風乗り Ride the Wind
コメント
モンク Lv.8 + ローグ Lv.4 のマルチクラスで Act 3 の市内探索とアスタリオンの専用クエストのみ攻略済み。難易度はタクティシャン。サブクラスは暗影門とシーフ。
雑な育てかたでも想像以上の高火力&高機動で敵を殲滅するたぶん本作の OP クラスのひとつ。マルチクラスの幅も広く、ボーナスアクションを追加するローグのシーフ、強力な初動が繰りだせるレンジャーのグルームストーカー、鎧の習熟と怒涛のアクションを得るファイターなどが候補にあがり、いずれも一長一短で試しがいがある。
ただし、モンクの生命線である気はクラスレベルに依存するため、マルチクラスは同時に気の最大数を減らすことに注意が必要。気自体は小休憩で回復するのでパーティー内にバードがいると継戦能力の面を補える(その枠があるかどうかは別にして)
以下、サブクラスの感想。
四大門は術者寄りのハイブリッドクラス。単純な好みだったり、なんらかの事情でメインキャスターに不安を抱えるなら選択肢にはいるが、術者としては燃費が悪いので注意。だいたいの場合、連打や朦朧拳に気を使った方がパフォーマンスは高そう。
もっとも、四大門の元素呪文は敵のサイレンスやカウンタースペルに妨害されないので強みがないわけではない。
開手門は素手特化の安定択。モンクのサブクラスに迷ったらこれでいい。
モンクのメインウェポンである連打にコストなしの付帯効果を付けられるのも偉いが、レベル 6 修得の肉体の完成も心身魂の顕現も破格の強さでありながらさらに気の共鳴で悪さもできる恐ろしいほどの優遇クラス。
難点を挙げるならほかよりも素手打撃特化なことだが、モンクはそもそも素手で闘うものという熱い想いがあれば苦にならない。
暗影門はややロールプレイ重視のサブクラスという印象。
レベル 6 修得の影渡りは強力だが状況依存なのが難点。影の一撃も修得レベルの遅さが足を引っ張っている。
たびたび書くようにこのゲームはいかに初動にオールインして敵の頭数を減らすかが戦闘の胆なため、暗影門がサポートするテクニカルな動きはロールプレイとしては魅力的だが本作の戦闘デザインにマッチしているとは言いがたい。とはいえ、暗影門という響きにはロマンをくすぐられるし、これをいったら元も子もないがモンク自体がかなり強いので正直好みに走っても攻略上問題ない、はず。
そんな感じ。
大器晩成で、癖も強く、丹念なプレイングを要求されるモンクの強さにふるえろ。