NORANEKO散文詩 No.03 「腐水に浸る、追憶の水掻き。」

腐水に浸る、追憶の水掻き。  指の間に間に水掻きの膜を見つけたとき、わたしのなかのさかなたちがさわぎだしたの。月の光が明るすぎて青ざめたリビングの床に、季節はずれの金魚の風鈴が鬼灯色の像を落として、ちりちりと鳴って。

美しい信長はどちら? 西山雪包の芸術鑑賞テスト A or B

はじめまして、美術批評家の西山雪包です。 このたび『西山雪包の芸術鑑賞テスト A or B』というタイトルで、美術鑑賞を扱ったコンテンツをEngineerismで執筆させていただくことになりました。 このシリーズでは、美術作品に興味があるがどのように鑑賞していいかわからない・芸術とそうでないものを判別できるようになりたいというニーズを抱えている方を主な対象に、二つの美術作品を比較する事で、作品鑑賞のポイントを伝えて行きます。

接客批評をはじめよう、俺のフレンチから飲食店のガッカリ感を解剖する!

飲食店でがっかりした経験は誰にでもあるでしょう。それがお店のせいかお客のせいかは一口では言えませんが、さしあたり、こうした経験は、客側の期待や予測と店側のパフォーマンスとのギャップにより起きています。 簡単な例として、新橋の超人気店『俺のフレンチ』を取り上げてみましょう。

接客批評をはじめよう、清澄白河サードウェーブ系珈琲ツアー!

ブルーボトルコーヒーをご存知でしょうか。今年、清澄白河に1号店を、青山に2号店をオープンさせたアメリカ西海岸発のコーヒー専門店です。カリフォルニア州オークランドに本社を構えるこのお店はサードウェーブと呼ばれる最新の珈琲ブームの代表格として席巻しました。創始者のジェームス・フリーマンが日本の喫茶店文化に影響を受けたと公言しており、日本国内でもオープン前から高い注目を浴びています。彼のお気に入りのお店は、渋谷の茶亭波頭と、銀座のカフェ・ド・ランブルだそうです。

怠惰心に打ち克て、ライフハック哲学流「7つの大罪」再解釈

子日、飽食終日、無所用心、難矣哉。不有博奕者乎。爲之猶賢乎已。  何もしないでぼんやりと過ごすくらいなら博打でもした方がマシだと孔子は言いました。怠惰は自分の幸福を偶然にまかせることに他ならず、〈神の見えざる手〉だけで経済が万事良好に回るわけではないように、物事を都合良くするには人為的な調整・加工が不可欠です。無為とギャンブルの比較はもののたとえでしかなく、後者も避けた方が良いのはもちろんですが、自分への配慮という観点からすれば、何もしないことはそれほど厭われます。

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