※本文内の用語は原則として D&D 公式のものに従っていますが、不明なもの、公式の訳語がないもの、Larian 独自のものは羊谷知嘉の翻訳になります。日本語版 BG3 を確認次第修正予定(11/28)
ウォーロック
ヒットダイス d8
Lv.1 契約による魔術 この世ならぬ契約相手(サブクラス選択
Lv.2 妖術
Lv.3 契約の恩恵
Lv.4 特技/能力値向上
Lv.5 妖術 契約の深化
Lv.6 契約相手由来の特徴(サブ
Lv.7 妖術
Lv.8 特技/能力値向上
Lv.9 妖術
Lv.10 契約相手由来の特徴(サブ
Lv.11 秘奥義
Lv.12 妖術 特技/能力値向上
ウォーロックの強みはなんといっても専用呪文です。
まず、レベル 1 呪文の呪い Hex はボーナスアクションとして発動して 18m 範囲内のクリーチャーへの自分の攻撃に 1-6 [死霊] の継続的な追加ダメージと選択した能力のセーヴィング・スローに不利を与えるもの。この呪文の強みは術者の精神集中が途切れないかぎり呪文スロットを消費せずに再使用できることです。そのため、特技「戦場の術者 War Caster」の修得は必須でしょう。
また、初級呪文の怪光線 Eldritch Blast は通常のアクションとして 18m 範囲内の対象に 1-10 [力場] ダメージを与えるもの。しかも、キャラクターレベルが 5 になると光線がふたつに増え、10 のときには 3 つに増え、呪い状態の相手にはそれぞれの光線に [死霊] ダメージが追加されてダメージ量が増加します。くわえて、怪光線は妖術 Eldritch Invocations の選択でもレベル 1 から強化できるのでどんなビルドでもメインウェポン級の活躍が期待できます。
ちなみに妖術とは、クラスレベルに応じて選択と修得を重ねるウォーロックの主な強化手段です(詳細はリストを参照)
さて、ウォーロックは怪光線を特化させると安定的な火力をだせますが、全体的にはビルドが難しい上級者向けのクラスです。というのも、サブクラスに相当する契約相手の選択にくわえ、契約の恩恵 Pact Boon の選択、妖術の選択、そして、修得呪文の選択が絡むためです。とくに契約の恩恵は、鎖の契約では探索特化に、剣の契約では武器攻撃とのハイブリッド職に、書の契約では術者特化になるなど大きな変化をもたらします。
鎖の契約 Pact of the Chain
使い魔獲得 Find Familiar を修得し、あなたが選択した動物に変身したフェイか、飛行 Fly と不可視化 Turn Invisibile と突き刺し Sting を使えるインプか、不可視化と驚かす Scare を使えるクァジットを召喚できる
剣の契約 Pact of the Blade
武器の召喚能力と武器の強化能力を得る
武器の召喚は通常のアクションとして発動し、その武器への習熟を得て、攻撃とダメージロールには呪文発動能力を用いて魔法ダメージを与える。ただし、いち度にひとつしか召喚できず、10 ラウンドを越えてその武器から 1.5m 以上離れると消滅する
武器の強化は通常のアクションとして発動し、その武器への習熟を得て、魔法ダメージになり、あなたはそれを落とすことも投げることもできない。いち度にひとつしか強化できず、10 ラウンドを越えてその武器から 1.5m 以上離れると元の状態にもどる。
書の契約 Pact of the Tome
庇護者から「影の書」を授かり以下の呪文を修得する
・導き Guidance
・悪意ある嘲り Vicious Mockery
・イバラの鞭 Thorn Whip
レベル 5 の契約の深化 Deepened Pact ではこれらの恩恵が強化されます。とくに、剣の追加攻撃修得と書の有用呪文の修得は大きな特徴といえるでしょう。
・剣の契約者はその契約武器を使うときにかぎり追加攻撃を得る
・鎖の契約者の使い魔もまた追加攻撃を得る
・書の契約者は、死者操り Animate Dead と加速 Haste と落雷 Call Lightning を大休憩にいち度だけ呪文スロットを消費することなく唱えられる
また、ウォーロックは契約による魔術 Pact Magic により高レベル呪文を連発できますが、小休憩で呪文スロットを回復できるものの、最大 3 回分の呪文スロットしか保持できず、修得可能な呪文のプールもほかと比べて狭いため、書の契約で特化させたとしても術者としてはピーキーな性質です。
そのため、レベル 6 呪文から選択したものを大休憩にいち度呪文スロットを消費せずに唱えられる秘奥義 Mystic Arcanum などで有用な呪文をフリーで使えるようにする工夫が必要ですし、パーティー構成としてもサブの術者を用意してウォーロックの負担を軽減させるとより活躍しやすいでしょう。
おススメの能力値は、魅力>耐久力>敏捷力で、あとは要りません。
剣の契約によりハイブリッド職にする場合も、ウォーロックは呪文発動能力で武器を振れるという大きな強みがあるので【魅力】全振りでいけます。ただし、武器の習熟は契約の恩恵で補えるとはいえ軽装鎧にしか習熟せず、近接戦闘を強化する成長は少ないため、サブクラスの特徴を修得したレベル 7 以降はマルチクラスを検討した方が無難でしょう。
育成の癖は強いものの怪光線と強力呪文の連発に酔いしれたいひとは上級者向けのウォーロックに挑戦してみてください。
フィーンド The Fiend
あなたが敵対的なクリーチャーのヒットポイントを 0 にするたび【魅力】修正値 + クラスレベル分の一時的な追加ヒットポイントを得る
小休憩につきいち度だけ自身の能力値判定に 1-10 のボーナスを得る
小休憩につきいち度だけ選択したダメージタイプへの耐性を得る
契約相手により修得可能な呪文リストが拡張する
Lv.1 火炎双手 Burning Hand、命令 Command
Lv.3 視覚剥奪 Blindness、灼熱の光線 Scorching ray
Lv.5 火球 Fireball、悪臭の雲 Stinking Cloud
Lv.7 火の壁 Wall of Fire、炎の盾 Fire Shield
Lv.9 天罰の火 Flame Strike、冷気噴射 Cone of Cold
グレート・オールド・ワン The Great Old One
あなたがクリーチャーにクリティカルヒットを当てたとき、そのクリーチャーと付近の敵を次のターン終了時まで恐怖状態にする
小休憩につきいち度リアクションとしてあなたへの攻撃ロールに不利を与える、もしその攻撃が外れたならあなたはその攻撃者への次の攻撃ロールに 1 ターンのあいだ有利を得る
・あなたは [精神] ダメージに耐性を得る
・あなたが [精神] ダメージを受けたとき、その攻撃者もおなじダメージを受ける
契約相手により修得可能な呪文リストが拡張する
Lv.1 耳障りな囁き Dissonant Whispers、ターシャの抱腹絶倒 Tasha’s Hideous Laughter
Lv.3 思考感知 Detect Thoughts、幻の強制力 Phantasmal Force
Lv.5 呪詛 Bestow Curse、減速 Slow
Lv.7 野獣支配 Dominate Beast、エヴァードの黒い触手 Evard’s Black Tentacles
Lv.9 人物支配 Dominate Person、念動力 Telekinesis
アーチフェイ The Archfey
小休憩につきいち度通常のアクションとして 3m 範囲内の敵を 2 ターンのあいだ魅了状態か恐怖状態にする
小休憩につきいち度リアクションとしてダメージを受けたときに不可視状態になり、次のターンに不可視状態は解除されるが霧渡り Misty Step を唱えられる
あなたは魅了状態にならない
契約相手により修得可能な呪文リストが拡張する
Lv.1 妖精の火 Faerie Fire、睡眠 Sleep
Lv.3 感情沈静化 Calm Emotions、幻の強制力 Phantasmal Force
Lv.5 明滅 Blink、植物繁茂 Plant Growth
Lv.7 野獣支配 Dominate Beast、上級不可視化 Greater Invisibility
Lv.9 人物支配 Dominate Person、見せかけの姿 Seeming
リスト:妖術 Eldritch Invocations
以下からふたつ選択
・苦悶の怪光線 Agonising Blast:怪光線 Eldritch Last のダメージロールに【魅力】修正値を追加する
・影の鎧 Armour of Shadows:魔導士の鎧 Mage Armor を呪文スロットを消費することなく自分自身に唱えられる
・獣の言葉 Beast Speech:動物との会話 Beast Speech を呪文スロットを消費することなく唱えられる
・巧言令色 Beguiling Influence:〈説得〉と〈ペテン〉に習熟を得る
・悪魔の目 Devil’s Eye:暗闇のなかでも 24m 範囲まで普通に見ることができる
・魔物の生命力 Fiendish Vigour:偽りの生命 False Life をレベル 1 呪文として呪文スロットを消費することなく自分に唱えられる
・百面相 Mask of Many Faces:変装 Disguise Self を呪文スロットを消費することんかく唱えられる
・影なる者 One with Shadows:あなたが薄暗い光か暗闇にいるとき通常のアクションとして不可視状態になることができる
・拒絶の怪光線 Repelling Blast:怪光線 Eldritch Last のヒット時に対象を確定で押しやることができる
・運盗む五ツ星 Thief of Five Fates:大休憩につきいち度だけ呪文スロットを消費して破滅の予感 Bane を唱えられる
以下を追加してひとつ選択
・心の汚辱 Mire the Mind:呪文スロットを消費して減速 Slow を唱えられる
・凶兆の印 Sign of Omen:呪文スロットを消費して呪詛 Bestow Curse を唱えられる
以下を追加してひとつ選択
・古き秘密の書 Book of Ancient Secrets:不調化光線 Ray of Sickness と万色弾Chromatic Orb と沈黙 Silence を修得し、大休憩につきいち度だけそれらを呪文スロットを消費することなく唱えられる
・恐ろしき言葉 Dreadful Word:呪文スロットを消費して精神混乱Confusion を唱えられる
・肉体変容 Sculptor of Flesh:呪文スロットを消費して姿変え Polymorph を唱えられる
以下を追加してひとつ選択
・混沌のしもべ Conjure Elemental:呪文スロットを消費してエレメンタル召喚 Conjure Elemental を唱えられる
・怪跳躍 Otherworldly Leap:跳躍 Enhance Leap を呪文スロットを消費することなく唱えられる
・墓場のささやき Whispers of the Grave:死者との会話 Speak with Dead を呪文スロットを消費することなく唱えられる
以下を追加してひとつ選択
・命を啜りし者 Lifedrinker:あなたの近接武器攻撃は【魅力】修正値分の [死霊] ダメージを追加して与える
リスト:ウォーロック呪文
防刃 Blade Ward
負力の接触 Born Chill(≒Chill Touch
怪光線 Eldritch Blast
友情 friends
魔導士の手 Mage Hands
初級幻術 Minor Illusion
毒噴射 Poison Spray
百発百中 True Strike
アガテュスの鎧 Armour of Agathys
ハダルの腕 Arms of Hadar
人物魅了 Charm Person
迅速退却 Expedition Retreat
地獄の叱咤 Hellish Rebuke
呪い Hex
善悪からの防護 Protection from Evil and Good
魔女の矢 Witch Bolt
短剣の群れ Cloud of Daggers
狂気の冠 Crown of Madness
暗闇 Darkness
恍惚境 Enthrall
対人金縛り Hold Person
不可視化 Invisibility
鏡像 Mirror Image
霧渡り Misty Step
衰弱光線 Ray of Enfeeblement
破砕 Shatter
呪文妨害 Counterspell
恐怖 Fear
ガス化形態 Gaseous Form
飛行 Grant Flight
ハダールの飢餓 Hunger of Hadar
催眠模様 Hypnotic Pettern
呪いの除去 Remove Curse
吸血の手 Vampiric Touch
放逐 Banishment
枯死 Blight
次元扉 Dimension Door
怪物金縛り Hold Monster
秘術の門 Arcane Gate
死の円環 Circle of Death
アンデッド創造 Create Undead
魔眼 Eyebite
肉を石に Flesh to Stone
コメント
ウォーロック Lv.12 のウィルで難易度タクティシャンを攻略済み。サブクラスはフィーンドで書の契約。
育成に癖はあるものの、レベル 1 の妖術で苦悶の怪光線と拒絶の怪光線を修得するだけで怪光線 Eldritch Blast のダメージに【魅力】修正値を加算してかつノックバックを確定で与えられるので実はお手軽に強いのはここだけの話。しかも、初級呪文のダメージに呪文発動能力の修正値を追加する装備アイテムや呪い Hex の再使用などで火力は伸びやすく、怪光線ひとつでパーティーを最後まで支えられるほどには信頼性も高い。
ただ、呪文の扱いが難しいのはたしかで、僕が勧めたいのはパーティー内に呪文妨害 Counterspell を覚えたほかの術者を用意すること。
呪文妨害とは、使用した呪文スロットよりレベルが低い呪文なら確定で打ち消す(高いなら要判定)という OP 級の汎用呪文。中盤以降はこれが必要な場面が増えるため、パーティー内に呪文妨害を撃てるのがウォーロックだけだとスロット温存のために高レベル呪文を連発できるという本来の強みが活かせない。そのため、ウォーロックを使うならもうひとりの術者と役割分担して育てるといろいろ捗るはず。とりあえず怪光線が強い。
以下、サブクラスと恩恵の感想。
鎖の契約は探索にやや有利がもてるぐらいなので基本的にはロールプレイ向け。
剣の契約は呪文発動能力で武器が振れるというユニークな能力が強み。ほかのハイブリッド職のマルチ先にしてもいいし、ウォーロックからほかの近接職にマルチしてもいいという意味では拡張性が高いのでいろいろ試してみてほしい。
書の契約は怪光線メインで戦うならコレという安定択。加速 Haste という最強のバフ呪文を覚えるのも大きいが、本作でもっとも使用頻度の高い初級呪文の導き Guidance を修得できるのも見過ごせない。ひょっとしたらレベル 3 以降はクレリックとドルイド抜きで攻略を進められるのでは?とおもわせるポテンシャルがある。
フィーンドは有用な攻撃呪文を修得リストにくわえられるオーソドックスなサブクラス。術者とはいえ、初級呪文(怪光線)主体で戦えるウォーロックはキルポテンシャルが高く暗黒の祝福も発動しやすいので隙がない。
グレート・オールド・ワンは搦め手の呪文を修得リストにくわえられるやや癖のあるサブクラス。修得能力はどれも無駄がなく、とくに [精神] ダメージへの耐性には中盤以降救われることも多いはず。
アーチフェイはサポートの呪文を修得リストにくわえられるややロールプレイ寄りのサブクラス。修得能力がいずれも小休憩にいち度の発動なのが難。
そうじて、契約の相手と契約の恩恵という実質的なサブクラス選択がふたつもあるため複雑な印象を受けるが、ビルドの方向性が明確なら、剣か書か、剣ならマルチクラスをどうするか、書なら役割分担をどうするか、サブクラスはそれ次第という風に分解できるので、必要以上に育成を難しがる必要はないかもしれない。とりあえず怪光線がマジで強い。
そんな感じ。